【修正版】午前８時のシンデレラ
杏樹さんのマシンガントークについていけない。
「そんなに甘える訳には……」
なんとかそれだけ口にする私に向かって彼女は含み笑いをした。
「遠慮しないの。私のことは姉と思って。本当の姉妹になるかもしれないし」
何気に今サラッと凄いこと言いませんでした？
本当の姉妹って……。
「あの……杏樹さん？」
彼女の発言に驚く私を彼女は面白そうに眺める。
「芽依ちゃんが妹ならいろいろ楽しいと思ったの。瑠偉は冷めたところがあるから全然面白くないし、芽依ちゃんみたいに可愛くないし」
杏樹さん、瑠偉さんに可愛さ求める方が間違ってます。
「私は兄弟がいないから、そう言って頂けると嬉しいです」
こんなに人に優しくされたことはなかった。
「聞いていい？芽依ちゃんのご家族はもう亡くなられたの？」
家族のことを聞かれ少し躊躇ったが、彼女に話した。
「母は私が高校を卒業してすぐに亡くなりました。父は……いません」
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