檸檬が欲しい
「アノ、本当ニココガ藤宮サンノオ宅デアッテル?」
「あ?俺が間違ってるって言いたいのか?」
「イエ、ただ此処って謂わゆる高級マンションってヤツだよね?」
デカイ!!
僕が知ってるマンションとは比べ物にならない位に大きい。
コンシェルジュが居るマンションなんて僕初めて見たよ。
「でもこういうマンションって藤宮さんにどうしたら会えるのかな?」
ただでさえ、今僕らがマンションの前で立ってるのをコンシェルジュが怪しそうに見ているのに。
「いや、そうでもないみたいだな。」
そう言って鳴瀬くんはサングラスを掛けた男が助手席を開けている車をを指す。
その車から降りて来たのは今日体調不良で休んでたはずの制服姿の藤宮さんだった。
「藤宮さん?!」