檸檬が欲しい
近くに行くとやはり周りの木に比べて堂々たる一本の木である。


横には石碑もあるためこの学校のシンボルなのだろう。




石碑を見に行こうとしたら何か物が落ちている。
いや、あれはものではない。

足???!焦るように走れば女の子が転がっていた。

まさか、死体じゃないよね。




さっきの青年の言葉が頭の中によぎる。



『桜の木の下は死体が埋まっているからね。』




いやいやいや。



此処は学校だ。


そんなこと学校の敷地でなくても有り得ない。

女の子が息をしているか近くに行って確かめなければ。



この学校の制服を着ているから此処の生徒で間違いないだろう。



スーと寝息が聞こえたから寝ているだけかと安堵したらその途端寝ている女の子に腕を引っ張られる。






えっ?



油断していたため、女の子の腕力に勝てずそのまま体勢を崩し倒れる。
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