38歳バツイチ♀、医大生と付き合ってみた。(い)
「…暁、くん…?」
「うん…」
「なんで…」
「こんな、泣かせたまま、帰れなかった…
もぉ、泣かないでください」
「うん…」
泣いてたから
いてくれたの?
「柴咲さん…
昨日、言ってくれたの、本当?」
「…
ごめん…って…?
考えられない…って?」
「…それじゃない…」
「え…」
「泣かないで…柴咲さん…」
ーー
暁くんの唇が私の頬に触れた
私の
涙を舐めてくれてたのは
花道じゃなかった
ーー
ーー
ーーー
「泣かないで…」
流れる涙を
優しく掬ってくれる