38歳バツイチ♀、医大生と付き合ってみた。(い)

「眞子、疲れてない?
少し、座ろうか…」



「うん…」



「天気良くて、気持ちいいね…」



「うん…」



天神に寄り掛かった



大好きな人が隣にいる



私の好きな場所に大好きな人と一緒にいる



天神

幸せだよ





「眞子ー…

ありがとう
誕生日祝ってくれて…

ありがとう
眞子の大切な場所に連れてきてくれて…

2日間、眞子といれて
オレ幸せだった

眞子が計画してくれた旅行
楽しかったよ

眞子ー…

眞子は?
どぉだった…?
旅行、楽しかった?」



「うん…楽しかったよ

幸せだったよ…私も…」



「眞子ー…
なんでかな…


幸せなら…
泣かないでよ…」



泣いてる?





「なんでかな…

おかしいね…

幸せだよ、私…

天神といると、幸せだよ…」



天神は

黙って優しく抱きしめてくれてた



なんだろう…



気持ちが不安定



自分でもわからない



なんで涙が出たのかな…




「眞子…

嬉し涙かな…

きっと、そうだよね」



私を擦りながら天神が言った



「…」



「眞子…

うん、って言ってよ…

嬉し涙だよ…って、言ってよ…」



「うん…

そーだね…

嬉し涙だよ…」



言った瞬間

天神に強く抱きしめられた



「ごめん…眞子…

無理に、言わせた…」



天神の声は

優しんじゃなくて



弱かった



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