たまごまごまご、おったまげたまご
「ゆでたまごにしようかな。いりたまごかな。ううん、たまごサンドもいいぞ」

ざっくざっくと落ち葉を踏みしめ、チャドがにんまりします。

「カステラもいいな。オムレツかな。ううん、ミルクセーキもいいぞ」

そのときです。どこからか奇妙な歌声がしました。

「たまごまごまご、なんにしようか、まごまごたまご」

チャドはびっくり。なんとたまごがむくむくと少しずつ大きくなっていくのです。

「こいつぁ、驚いた!」

歌はたまごの中から聞こえてきます。

「たまごまごまご、なんにしようか、まごまごたまご。たまごまごまご、おったまげたまご」

チャドはあわてて走り出しました。

「早く食べなきゃ、ひよこになったら大変だ!」

いそいでメニューを決めなくてはいけません。たまごはどんどん大きくなっていきます。

「バケツいっぱいのプリンもいいな。布団みたいなオムレツかな。ううん、もしかしたらたまごの中にもっとたくさんのたまごが詰まっているのかも」

「たまごまごまご、なんにしようか、まごまごたまご。たまごまごまご、おったまげたまご。まごまごしてると割れちゃうぞ!」
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