新」世界で唯一のヒーラーは生殺与奪を握っている。復讐の物語り
後方から突進してくる馬上の人物を見て、アリシアはうんざりしたように吐息を一つ吐いた。それから抜刀している全身赤い色の女性にたいしてアリシアも抜刀し、身構える。赤い色の長い髪が風に揺られてふわふわとたなびく。馬が並走し始めるとアリシアは集中して赤い女性の右腕に注視した。
握られた剣はアリシアが持っている剣よりも幅広い。如何にも重量がありそうだった。大剣と腕が鞭のようにしなり襲いにくるのをアリシアは剣を両手で持ってそれを弾いた。金属がぶつかり合う鈍い音が周囲に響き渡る。
「何の真似ですか?エルザ……」
アリシアは問い詰めるように言葉を発した。エルザと呼ばれた女性は悪びれる事なく口角を吊り上がげて楽しそうに何度も大剣を振り下ろす。
「なあに、暗い顔をした妹がいたのでな、喝を入れてやろうと思ってな」
アリシアは迫りくる刃を何度も弾き返しながら呆れた表情を浮かべる。
「喝……喝が入る前に怪我をしてしまいそうですけど」
それを聞いてエルザは面食らったような顔をした。
握られた剣はアリシアが持っている剣よりも幅広い。如何にも重量がありそうだった。大剣と腕が鞭のようにしなり襲いにくるのをアリシアは剣を両手で持ってそれを弾いた。金属がぶつかり合う鈍い音が周囲に響き渡る。
「何の真似ですか?エルザ……」
アリシアは問い詰めるように言葉を発した。エルザと呼ばれた女性は悪びれる事なく口角を吊り上がげて楽しそうに何度も大剣を振り下ろす。
「なあに、暗い顔をした妹がいたのでな、喝を入れてやろうと思ってな」
アリシアは迫りくる刃を何度も弾き返しながら呆れた表情を浮かべる。
「喝……喝が入る前に怪我をしてしまいそうですけど」
それを聞いてエルザは面食らったような顔をした。