ロミオは、ふたりいない。
成瀬と英語ノートを教務室まで運んだ
今週席替えしたばっかりなのに
ホントに久しぶりな感じがした
「あーぁ…
木々羅がユートと遊んでると
オレがユートと遊べないんだけど…」
ホントに仲いんだね
ユートと成瀬
「ごめんね…」
「たまにはオレに譲ってよ
夜もユートの部屋いくと電話してるしさ…」
「え!後ろで成瀬聞いてるの?」
「だって、聞こえてくるから仕方ないし」
「いると思わなかった」
「聞かれたらまずいことでも話してんの?」
「別に、そんなこと話してないけど…」
「ユート、デレデレしててムカつくし
…
木々羅のこと好きなんだなぁ…って
オレいつも後ろから見てる」
「そーなの?」
「うん
嬉しかった?」
「なにが?」
「だからー
ユートに愛されてて嬉しいかって」
ドキン…
「…」
「木々羅、照れてる!」
「照れてなんか…」
「見せたくないな…その顔…
…
ユートに…」
ドキン…
「え…」
「調子のるから〜、アイツ
ただ、それだけ…」