ロミオは、ふたりいない。

玄関にユートの姿があった



「アレ?リョータは?
ジュリ…木々羅、一緒じゃなかった?」



木々羅…


ズキン…



「うん、屋上にいるよ
ユートに先に帰って…って
伝えて…って」



「木々羅…一緒に帰んないの?
リョータと…」



私が告白されたの知ってるんだ…



「うん、別に帰るような…

だって
成瀬といつも一緒に帰ってたのは廣永でしょ!
一緒に帰ろうと思って待ってたんだよね?」



「いや…うん…まぁ…

来ないなら、先に帰ろうかな…」



そう言って

私と一緒に学校を出た




< 257 / 420 >

この作品をシェア

pagetop