■王とメイドの切ない恋物語■
「マーヤさん、お疲れさまでした」

「はーい、お疲れさま」

私はペコリと頭を下げ、部屋を出た。




まだ5時か。

何しようかな。

とりあえず、夕ご飯食べてこよーっと。

私は、従業員専用食堂に向かった。




まだ時間が早いから、誰もいない。

今日のメニューは何かな?

厨房をのぞくと、どうやらパスタらしい。

メイドの食事といえど、ちゃんとシェフが作ってくれる。

すごく環境いいよね。

トーマ様に感謝しなきゃ。




私はパスタを食べながら、はっと思い出した。

そういえば、私、トーマ様に何かランチを作るんだった。

どうしよう?何がいいのかな?

コース料理なんて無理だよ。

簡単なものって言ってたけど、本当にサンドイッチでいいのかな?

トーマ様の好きな食物も知らないし。


うーん…

本人に聞いてみる?

そうだよね、本人に聞くのが一番だよね。

別に、これを理由に会いたいわけじゃ…


・・・・・。


会いたいけどさ、正直な所。

よし、善は急げ!

「ごちそうさまでしたー!おいしかったです」

私は厨房に一声掛け、トーマ様の部屋に向かった。
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