■王とメイドの切ない恋物語■
マー・オーラル様
キリアルタウン…

私は手紙に、まーくんの名前と住所を書き込み、ポストに出しにいった。

私の住所は、お城の住所を書いておいた。

これで、まーくんからの手紙は、ここに届くだろう。

時計を見たら、七時をまわっていた。

さーて、お風呂入って、のんびりしよっと。

私は部屋に戻った。


メイドの部屋なのに、トイレ、小さいバス付きなので、いつでも好きな時に、お風呂が入れる。

本当に贅沢だよね。

普通だったら、大浴場とかで、集団で入らなきゃいけないはずなのに。


感謝しなきゃ。

私は、のんびり、お風呂に入った。


今日は疲れたな。

トーマ様への荷物、すごい数だったもの。


それだけの人が、トーマ様に思いを寄せてるんだね。

くうーーっ

なんか、ジェラシーだよー

はぁ

あ・・・。

その中に、ひょっとして、トーマ様が言ってた、好きな人とかいるのかな?

肩まで湯船に浸かった。

・・・・。

考えても仕方ないか…

ちょっと長湯しすぎた。

頭がクラクラする。

私はフラフラしながら、お風呂を後にした。

冷たい水を、ごくごく飲む。


ふう



コップを、机に置いた時だった。




コンコン

誰かが部屋をノックした。

まだ着替えておらず、タオルのままだ。

やだ まだこんな格好なのに… 誰かな?

今から着替えても、何分か待たしてしまう。

髪の毛も、濡れたままだ。


私は

「どちら様ですか?すみません、今、お風呂上がりで着替えてないんです。少しお待たせしてしまいますので、支度が整ったら私が部屋までお伺いします」

と言うと、

「そうか、わかった。部屋でまってるよ」

外から声が聞こえてきた。

その声の持ち主は…

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