■王とメイドの切ない恋物語■
チチリさんも、エリックに向かって、ヒラヒラと手を振っている。
私も、それに合わせて、手を振った。
チチリさんは、遠ざかっていったエリックを見つめたまま、
「リリア、何かあった?」
と、つぶやいた。
「…ん」
私は、うつむいた。
チチリさんは、全てが解っているようだった。
「仕方ないよ。エリックだって、リリアの気持ちわかってて告白したんだしさ」
やっぱり、さっきの私たちの態度で、何があったか、わかったんだね。
「うん、でも…」
私の頬を、一粒の涙が伝う。
「大丈夫。エリックの為にも、リリアが幸せにならなきゃ。あいつ…、俺の幸せは、好きな人が幸せになることだって言ってたもの」
前に、私にも、そう言ってたっけ…
その時のエリックの気持ちを考えたら、切なくて、やりきれない。
ごめんね、エリック。
私、知らない間にエリックを、たくさん傷つけてたかもしれない。
もう一筋、涙が流れる。
私も、それに合わせて、手を振った。
チチリさんは、遠ざかっていったエリックを見つめたまま、
「リリア、何かあった?」
と、つぶやいた。
「…ん」
私は、うつむいた。
チチリさんは、全てが解っているようだった。
「仕方ないよ。エリックだって、リリアの気持ちわかってて告白したんだしさ」
やっぱり、さっきの私たちの態度で、何があったか、わかったんだね。
「うん、でも…」
私の頬を、一粒の涙が伝う。
「大丈夫。エリックの為にも、リリアが幸せにならなきゃ。あいつ…、俺の幸せは、好きな人が幸せになることだって言ってたもの」
前に、私にも、そう言ってたっけ…
その時のエリックの気持ちを考えたら、切なくて、やりきれない。
ごめんね、エリック。
私、知らない間にエリックを、たくさん傷つけてたかもしれない。
もう一筋、涙が流れる。