■王とメイドの切ない恋物語■
トーマ様は、まだこっちを見ている。

いつものように、私の顔が真っ赤になった。


恥ずかしいよ。

あんまり見ないで。

あー、ダメダメ。動揺してはダメ。

好きってばれちゃうよ。

私は照れを隠すため、空を見上げて聞いてみた


「今日は本当に天気がいいですね。トーマ様は、どうしてここにいるんですか?今日はすごい多忙ですよね。気分転換に散歩ですか?」

トーマ様はニッコリ笑い、

「何だと思う?」

と聞いてきた。

ムムム…。

謎解きか!?

私は真剣に考え込んだ。

何だろう?何だろう?

ここで一発、面白いこと言って株アップしてみる?

なーんて、バカなことばかり思い浮かぶ。

ダメだ。

わからない…。


私が頭を抱え込んでいると、トーマ様が一枚の紙を差し出した。

私は、紙を受け取った。

何?

ヒントかな?

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