■王とメイドの切ない恋物語■
「私、うれしいんですよ。トーマ様がまーくんだったんですね。こうやって話してくれて、私は本当にうれしいんです」

私がそう言うと、

「ありがとう。そう言ってもらえると救われるよ」

トーマ様は少し目に涙を浮かべ、優しく私を見つめた。


たぶん、黙っていたことで、ずっと罪悪感が、あったんだと思う。

楽になれて、よかったね。

私の大好きな人、トーマ様。

私は、ずっとあなたに支えられてたんだね。




私達はしばらくお互いを見つめあった。


…。

トーマ様がまーくん。

え?

ということは、まーくんの手紙に書いてあった、

好きな人が近くに引っ越してきたって、

トーマ様が言ってた、昔から好きな人がいるって…。


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