■王とメイドの切ない恋物語■
「それで?」

マーヤさんは、期待に満ちた目で私を見てきた。




私は深呼吸し、

「私とトーマ様、付き合うことになりました」

そう笑顔で報告した。




「そう!ついにトーマ様の思いが通じたのね!2人とも、おめでとう」

マーヤさんは、私の手を取り握手した。

「マーヤさん、全部知ってたんですね」

私がマーヤさんを、照れたように見ると、


「ええ。だって、あのトーマ様が家出した時、リリアちゃんの家に迎えに行ったの、私だもの」

「ええーっ そうだったんですか!?」

マーヤさんに、会ったことあったんだ、私。


「そうよー、その後も文通して、トーマ様がリリアちゃんのこと好きってことも大体わかってたわ」

私は、顔が赤くなった。


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