■王とメイドの切ない恋物語■
目を閉じると、自分の心臓の音が、身体中に響いてるのがわかる。

ねー、トーマ様。

私、こんなにドキドキしてるんだよ。

あなたといるだけで、こんなにも幸せなんだよ。


トーマ様は星を見上げた。

「リリア、これから色々あるかもしれない。だが、何があっても、俺がリリアを絶対守るから」


トーマ様の抱き寄せる手に、少し力が入る。

トーマ様の強い気持ちが伝わってくる。

私は、笑顔で頷いた。

もう、何て言うか、言葉にならないくらいうれしいよ。

トーマ様、本当にありがとう。

私に幸せ、たくさんくれて、ありがとう。



2人で見る星空は、やっぱり最高に輝いて見えた。


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