■王とメイドの切ない恋物語■
マーヤさんの部屋で報告を終え、今日の持ち場に行く途中、

「リリア、トーマ様のこと、好きって本当?」

ジュリアが、突然聞いてきた。

なっ 何?

突然。

トーマ様との関係を隠している以上、本当のことは言えない。




「んー、どうかな」

微妙な返事を返してみた。

ジュリアは私を見て、にこっと笑った

「そう。そういう噂を聞いたから気になってたの」

誰だよーっ。

噂流してるの。

って、たぶん私の態度がバレバレなせい、なんだろうけどね。

とほほ。

次に、ジュリアは衝撃発言をした。

「私、トーマ様が好きなの。だから、アタックするつもり」

ええーっ!! 私は驚いてジュリアを見た。

「リリアは、ラノス様に気に入られてるみたいだし、好きじゃないなら、関係ないか。じゃあね~」

ジュリアは早口で言うと、自分の持ち場に去っていった。





・・・。

なんですとーっ?

関係なくないよー。

大ありだよ。

えーん。。。

あぁぁ、また厄介なことになりそうだよ。

私は頭を抱え、フラフラしながら、仕事場に向かった。



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