■王とメイドの切ない恋物語■

お城のパーティ

少しして、マーヤさんが大広間に入ってきた。

ここで、パーティーでの役割分担を教えてもらうことが出来た。

私はワインをつぐ係、チチリさんは、マーヤさんとともに、料理を運ぶ係となったみたいだ。

他の子達もそれぞれ、何か役割を与えられたみたいだった。




日も暮れ、いよいよパーティーが始まった。

バイオリンや、ピアノ演奏もあり、私には到底想像できないようなゴージャスな雰囲気の中、パーティーは華やかに進行していった。

私は、マーヤさんに教えてもらった通り、ワインをグラスに注いだ。

はうーっ 緊張するな


私の係は白ワイン担当で、グラスの中にワインが残り少なくなったら、注ぎに行くといった感じなので、比較的、楽な仕事だ。

でも、パーティーなんて初めてだから、やっぱり緊張してしまい、手が震えないように必死で頑張った。


テーブルの中央から、右にソフィア国王、左にトーマ様、その隣にトーマ様の親族の人などが座っているようだ。




トーマ様はソフィア王と、何か話しているようだった。


< 31 / 396 >

この作品をシェア

pagetop