■王とメイドの切ない恋物語■
私は、もうトーマ様を見る勇気はなかった。
「じゃあ、話はそれだけだから」
「ああ」
私はラノス様に連れられて、トーマ様の部屋を出る。
もう私が、この部屋に来ることはないんだろうか?
ふと廊下を見ると、ジュリアがこっちに向かって歩いてくる。
私とラノス様にぺこっと頭を下げると、トーマ様の部屋に入っていった。
私は大きく深呼吸した。
悲しすぎて、逆に現実だと思えない。
私は笑顔で
「ラノス様、そろそろ昼食の時間ですよ。準備いたしますので、広間でお待ちください」
「ありがとう、リリア」
ラノス様の言葉も、右から左へ流れていく。
私は、その後どうやって仕事をこなしたのか覚えていない。
ただ、心が空っぽだったということだけは確かだ。
気が付いたら、今日の仕事を終え、自分の部屋に戻っていた。
胸元で輝いている、トーマ様に貰ったネックレスを触る。
トーマ様…。
どのくらい、その状態で椅子に座っていたのだろうか。
誰かが、ドアをノックする音で、我に返った。
「じゃあ、話はそれだけだから」
「ああ」
私はラノス様に連れられて、トーマ様の部屋を出る。
もう私が、この部屋に来ることはないんだろうか?
ふと廊下を見ると、ジュリアがこっちに向かって歩いてくる。
私とラノス様にぺこっと頭を下げると、トーマ様の部屋に入っていった。
私は大きく深呼吸した。
悲しすぎて、逆に現実だと思えない。
私は笑顔で
「ラノス様、そろそろ昼食の時間ですよ。準備いたしますので、広間でお待ちください」
「ありがとう、リリア」
ラノス様の言葉も、右から左へ流れていく。
私は、その後どうやって仕事をこなしたのか覚えていない。
ただ、心が空っぽだったということだけは確かだ。
気が付いたら、今日の仕事を終え、自分の部屋に戻っていた。
胸元で輝いている、トーマ様に貰ったネックレスを触る。
トーマ様…。
どのくらい、その状態で椅子に座っていたのだろうか。
誰かが、ドアをノックする音で、我に返った。