■王とメイドの切ない恋物語■

19歳

11月5日。

今日は、私の19回目の誕生日。



今日は仕事が午前中だけで、午後からトーマ様と約1ヶ月ぶりにデートだ。

ルンルンだ。

朝から顔が、にやけっ放して、チチリさんに、タックルされた。

「幸せ者のリリアさん。これ粗品ですが、お納めくだされ」

チチリさんが、可愛い包みをくれる。

「わー、ありがとう。開けてみていい?」

チチリさんが、頷いた。

丁寧にリボンをほどき、開けてみると、素敵な髪飾りが入っていた。

「可愛い!チチリさん、ありがとう。大切にするね」




チチリさんはニカッと笑い、私から髪飾りを受け取り、私の髪にさしてくれた。

「やっぱり似合ってるじゃない。いいわ。さすが私。センス抜群。感謝しなさいよ」

チチリさん、本当、面白い。

「あはは。はーい」

誕生日プレゼント用意してくれてたなんて、すごく嬉しいよ。

ありがとう。



今日の仕事は、貯まった雑誌などを、整理することらしい。


私は手早く紐で、まとめ、積み重ねていった。


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