■王とメイドの切ない恋物語■
紙を見てみると、



リリアちゃんへ
トーマ様から預かったものがあるの。
時間があるとき、見てあげてね
マーヤ




!?


私は紙の横に置いてあった、封筒を開けてみた。


中を確認すると、1枚の紙が入っていた。

私は、ちょっと不安になりながら、その紙を広げてみる。



リリアへ
離れてても、心はリリアと一緒だから。愛してる
トーマ


きゃーっ 何これ?

もー、トーマ様ったら。

笑みがこぼれる。

私が寂しい思いをしているといけないと思って、マーヤさんに預けたのだろうか?

トーマ様って本当・・・あはは。

もう。愛してるなんて言われると、本当に照れるよ。

でも、すごく、すごく嬉しい。

ありがとう、トーマ様。




私は、その短い文章を何度も読み返し、その度に、恥ずかしくなってバタバタした。

あー、早く会いたいな。

早く帰ってこないかな。

私はその後、手紙を、大切そうに枕元に置き、眠りについた。


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