■王とメイドの切ない恋物語■
「行ってきます」
「がんばってね、お母さんは、リリアを誇りに思うわ。ファイトよ!」

笑顔で、お母さんが見送ってくれた。

私はリリア。18歳。

私は、今日、この住み慣れた村を出て、住み込みで、お城で働くことになった。

こんな小さな貧しい村の娘が、お城で働けるなんて、普通ありえないこと。

私は、これから向かうお城に、ワクワクしながら、荷物を運び出した。

きっと、想像もできないような素敵なことが、待っているような気がする。


私は、栗色の長い髪の毛を、きゅっとまとめ上げ、お城への道のりを急いだ。

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