■王とメイドの切ない恋物語■
夜、ベットで横になり、天井を見つめる。

トーマ様、エリザベス姫のこと、どう思ってるのかな?

たぶん、エリザベス姫がトーマ様のこと好きっていうのは気が付いてるよね。

あんな可愛いお姫様(ちょっと性格悪いけど…)に、好意をもたれるのは、やっぱり男として、うれしいよね…

絶対ものにしてみせるわって言ってたし。

私なんかが、入り込む隙間ないんじゃないの?



トーマ様は、私のこと、どう思ってるんだろう?

話し掛けたりしてくれるから、嫌いではないよね?




好き?



それはないよー。だってトーマ様は・・・・・

この城の王なんだもん。


私が、どこかの国のお姫様だったらな…



見上げる天井には可愛いランプが、ぶらさがっている。

私はベットから降りて、少し窓をあけてみる。


心地よい風が、すーっと入ってきた。


その時、部屋をノックをする音が聞こえた。



誰だろう?

チチリさん?

ひょっとしてトーマ様?

エリザベス姫だったら、どうしよう…

「はい」


私が、そう返事すると、扉がゆっくり開いた。

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