■王とメイドの切ない恋物語■
「リリア、なんか悩んでるだろ?」

エリックが優しい声で言った。

「うっ」

「バレバレだって。顔におもいっきり出てるし。
どうした?」


ははは…やっぱり顔に出てたのね。

私って、顔に出やすいタイプだったんだね。

「うん、ちょっとね…」

私は、うつむいたまま話した。

「俺でよかったら、話聞くから」


エリックの優しい言葉が、胸に響いた。

私は胸の中のモヤモヤを、エリックに話してみることにした。


「あのね…」

私は、

今好きな人がいること

その人は違う人を気になっているかもしれないこと

そしてその人とは叶わぬ恋だ

ということをエリックに話した。

エリックは優しい眼差しで私を見守り、最後まで話を聞いてくれた。

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