ゆめゆあ~大嫌いな私の世界戦争~
私の世界戦争2
8
六月になった。
天気が悪い。
もうすぐ梅雨入りかなぁ、なんて思ったりする。
王川商店街。
日曜日の午後。
私はここに一人でやってきた。
最近は調子がいい。
ダークヒーロー、ローズマリーは王川中の悪を裁く。
不老川に投げ込まれた鳥海は骨折し、入院している。
いい気味だ。
どうせなら死んでしまえばよかったのに。
鳥海恵里菜だけじゃない。
王川中の三年生を一人ずつ締め上げてきた。
あいつらはみんなして私のことを虐め続けてきた。リーダーは芥川結愛や鳥海恵里菜だったとしても、やってきた事実は何も変わらない。
学年中全員、悪だ。
だから裁く。
裁いていい存在だ。
学校帰りに後をつけたり、あるいは休日に自宅を張り込んだりしながらターゲットが一人になる時間を見つけた。
そうしたら実行に移す。
「私はローズマリー。悪を裁くヒーローだ」
名乗ると相手は大抵、変な顔をする。
バカにしたり、哀れんだり。
稀に喜ぶようなやつもいる。
私と話が合いそうなやつだ。
だからって罪は変わらない。
私は決まって相手を宙づりにする。能力で体を締め上げるのだ。見えない手を人間を包み込める程度に巨大化させぎゅっと握りしめる。
そうするとみんな苦しそうな顔で私に言う。
「たすけて……、たすけて」
せいぜい苦しめばいい。
もっともっと懇願しろ。
もっともっと痛みを知れ。
私が受けた苦しみはこんなものじゃなかった。
「はぁはぁ……、たすけて、たすけてよぉ」
苦しむ姿を見ると嬉しくなった。
握り拳にして殴ったり、近くにある石やコンクリートブロックをぶつけることもある。
苦しませる方法なんて無限にある。
楽しくて時間を忘れた。
気がついたら相手が気を失っていたり、人が来てしまったり、通報されて警察が来たこともあった。
そしたらその場を後にした。
大ごとにするのはやだし、お母さんに迷惑はかけたくない。
そんな活動を続け、何人もの悪を裁くことに成功した。
数は数えていない。
でも十人以上はいってる。
「えっと……、たこやき……一パック」
屋台でたこ焼きを注文した。
昔の私だったら考えられなかった。
王川商店街に近寄るだけで発作を起こしていた私は、たった一人でここに来てあまつさえ口ごもらずに注文まで出来るようになった。
人見知りで、コミュ症の私が。
「五百円です」
「じゃあ、一万円で」
サイフには溢れんばかりのお札。
悪人から奪ったお金だ。
肉体的ダメージだけじゃ生温い。酷いことをしてきたんだからたくさんたくさん傷つけていい。
いつも締め上げた後、サイフやスマホを奪う。
身ぐるみを剥がして精神や経済面にもダメージを与える。
やるんだったら徹底的にやる。
「ありがとうございます」
たこ焼きを受け取って商店街を歩く。
今日はヒーロー活動は休み。サングラスもマントも今日はない。Tシャツに短パンのラフな格好だ。
特に目的はないがしいて言えば映画のレンタルをしたい。
昔観た”エンジェルトランペット”の二作目が最近、DVDになったのだ。
観たかったけどひきこもりだから映画館には行けなかった。
レンタル店へ向かう。
たこ焼きをほおばる。
少し熱くてむせ混む。
でもおいしい。
そんな時――。
「あれ? え? 雨宮さんじゃないの」
すれ違いざまに見知った顔が話しかけてきた。
すらりと伸びた手足。
整った顔立ち。
自信溢れる表情。
「あ……、う……」
芥川結愛。
私を虐めてきた中心人物だ。
「あれー? 雨宮さんどうしたのー? 久しぶりだね-」
「あ……、あぁ、うん」
「一人ー? 何してるのー?」
「え……、いや、別に」
「私たちはね、みんなで映画観てきた帰りなんだけど-」
芥川の周りにはよく知っている顔が数人。平沼綾花もいる。みんな元同級生だ。
「知ってるー? ほら、今テレビで宣伝してるブレイブエレファントっていう映画なんだけど」
ジェリー・ブラッカイマー監督の最新作。”アンチアメコミヒーロー”と題して、非力で何の力もない主人公が友達を守るためにスーパーマンのコスプレをして戦ったところを、通行人にスマホで撮影されネットに
動画を上げられてしまう。すると、
「現代のスーパーヒーローだ!!」
と動画が一千万アクセスを越える人気になり正体を探そうとする勢力に追われ、巨大な陰謀にも巻き込まれていく……
みたいなあらすじの映画。
ネットの評価は結構高かった気がする。
「知――」
「まあ、どっちでもいいか。雨宮さんひきこもりだしどうせ一緒に映画を見に行く友達もいないんだろうし」
――キャハハハハッハハハハハ。
みんなに笑われた。
心がドキンとする。
「ぼっちだもんね。雨宮さん。あはは」
「そうそう。それにコミュ症じゃん。すげーキモいもんね。あうあう言っててさ-、学校来なくなってほんとよかったよ」
平沼綾花が言う。
私は何も言いかえせない。
「まあでもよかったんじゃないの? ひきこもりになってさ。元々、雨宮さんには学校なんか向いてなかったんだよ。だって、気持ち悪いもん。雨宮さん」
―――アハハハハハハハハ。
みんなが笑う。
どうしてそんなに笑うの?
私そんなにおかしい?
「何かさぁ……、相変わらずダサイよね雨宮さん。その格好とかメガネとかさぁ」
「あ……、私……、」
「え? 何? 何だって?」
「え……、だから私」
「あぁもう! 相変わらずウザいな。キモいんだよ。キモイの。雨宮さんはキモいんだから話すなよ」
「そうだ! 話すな!」
「そうそう黙れ! 黙れ!」
みんなに言われた。
言葉が出なくなった。
「あ……、う……」
「私はね、雨宮さんのためを思って言ってるんだよ? 雨宮さんキモいんだから、二度と喋ったらだめだよ。だってキモイから」
――クスクスクスクスクス……
何でそんなこと言われるの?
何でみんなそんな目で見るの?
嫌だよ。
嫌だ。
やめて。
やめてよ。
「もう二度と喋ったらダメだよ? わかった?」
「あ……、あぐ……」
「え? 何だって? 何? まともに話せないの?」
「「きもーい」」
「あ、あう、あ……」
「ほんとキモいな。雨宮さんは。よかった。雨宮さんが学校に来なくなって」
「ほんとほんと。気持ち悪い人と一緒に学校生活とかしたくないもんね。病気移されちゃうしー」
「キモくなる病気ねー」
「そーそー。喋れなくなくなってオドオドする病気。しかも頭もおかしくなるっていう」
――アハハハハハハハハハハ。
違う。
私はそんな病気なんかない。
ただ人見知りなだけで。
上手く話せないだけで。
「何か誰かが見たらしいよ。雨宮さんがさ、傘持って河川敷で何か叫んでるの」
「あー、まだそんなことやってるんだ? 相変わらずキモイっていうか、頭おかしいわ」
「恵里菜も襲われたっていうあの事件さー、どうせなら雨宮さんを襲ってくれたらよかったのにね-」
「学校テロ事件ね! マジほんと! こんなやつ死んだっていいんだからさ」
小さい頃から雨の日に傘で遊ぶのが好きだった。
びしょ濡れになって草や木を切るのが楽しかった。
でも、大きくなるとみんなからしたらそれが変なことなんだってわかった。
だから夜中とか明け方とか人がいない時間帯にやるようにした。
場所も選んだ。街中じゃなく人気のない河川敷の奥とかにした。
でも、私がそんなことをしているのをみんなは知っていた。
頭おかしい奴扱いされて虐めの理由になっていたのも知っていた。
だけどやめられなかった。
今もやめられない。
そのせいでこんな人生になってしまったとも思う。少なくとも影響がないとは言えない。
でも私だって、好きでこうなったわけじゃない。
言いたい。
そう言いたいんだ。
「あ、……わ、あわ、あ」
「あーもう、ウザイ。気持ち悪いんだよ。しゃべんなよ。社会不適合者が」
「もう二度と学校来こないでね。ていうか、外に出ないでね。同じ空気吸うと感染しちゃうから。キモくなるウイルスに」
―――アハハハハハハハハ。
「ていうか死ね」
「あはは。そうそう死ね」
「消えろ」
「いなくなれ」
「誰からも必要とされないんだから早く消えてね」
「誰も悲しまない」
色んな言葉を言われた。
私の頭は真っ白になっていた。
言葉が途切れ途切れに聞こえた。
部分的に記憶がなくなった。何か遠くに行ってしまったような感覚。
時々、声が聞こえてくるけれど、それは画面越しに観ているテレビ番組のような感じがして、他人事だった。
PTSD。
解離だ。
トラウマを回避するために心を解離させて、どこか遠くへ逃げる。
でも私がしたかったのは逃げることじゃない。
戦いたかった。
戦って倒したかった。
悪の親玉たるこいつらを。
「早く死んでね」
――アハハハハハハハハハハハ。
そう言って芥川たちはどこかへ歩いていった。
「ねえ聞いたー? 学校、休校になるんだってー」
「へー? まあ、あの惨状じゃあ、ねー」
立ち話が漏れ聞こえる。
だけど頭には入らない。
私は何も出来ない。
その場に立ちつくしていた。
温かかったたこ焼きが地面に落ちた。
悲しむ気力も沸かなかった。
六月になった。
天気が悪い。
もうすぐ梅雨入りかなぁ、なんて思ったりする。
王川商店街。
日曜日の午後。
私はここに一人でやってきた。
最近は調子がいい。
ダークヒーロー、ローズマリーは王川中の悪を裁く。
不老川に投げ込まれた鳥海は骨折し、入院している。
いい気味だ。
どうせなら死んでしまえばよかったのに。
鳥海恵里菜だけじゃない。
王川中の三年生を一人ずつ締め上げてきた。
あいつらはみんなして私のことを虐め続けてきた。リーダーは芥川結愛や鳥海恵里菜だったとしても、やってきた事実は何も変わらない。
学年中全員、悪だ。
だから裁く。
裁いていい存在だ。
学校帰りに後をつけたり、あるいは休日に自宅を張り込んだりしながらターゲットが一人になる時間を見つけた。
そうしたら実行に移す。
「私はローズマリー。悪を裁くヒーローだ」
名乗ると相手は大抵、変な顔をする。
バカにしたり、哀れんだり。
稀に喜ぶようなやつもいる。
私と話が合いそうなやつだ。
だからって罪は変わらない。
私は決まって相手を宙づりにする。能力で体を締め上げるのだ。見えない手を人間を包み込める程度に巨大化させぎゅっと握りしめる。
そうするとみんな苦しそうな顔で私に言う。
「たすけて……、たすけて」
せいぜい苦しめばいい。
もっともっと懇願しろ。
もっともっと痛みを知れ。
私が受けた苦しみはこんなものじゃなかった。
「はぁはぁ……、たすけて、たすけてよぉ」
苦しむ姿を見ると嬉しくなった。
握り拳にして殴ったり、近くにある石やコンクリートブロックをぶつけることもある。
苦しませる方法なんて無限にある。
楽しくて時間を忘れた。
気がついたら相手が気を失っていたり、人が来てしまったり、通報されて警察が来たこともあった。
そしたらその場を後にした。
大ごとにするのはやだし、お母さんに迷惑はかけたくない。
そんな活動を続け、何人もの悪を裁くことに成功した。
数は数えていない。
でも十人以上はいってる。
「えっと……、たこやき……一パック」
屋台でたこ焼きを注文した。
昔の私だったら考えられなかった。
王川商店街に近寄るだけで発作を起こしていた私は、たった一人でここに来てあまつさえ口ごもらずに注文まで出来るようになった。
人見知りで、コミュ症の私が。
「五百円です」
「じゃあ、一万円で」
サイフには溢れんばかりのお札。
悪人から奪ったお金だ。
肉体的ダメージだけじゃ生温い。酷いことをしてきたんだからたくさんたくさん傷つけていい。
いつも締め上げた後、サイフやスマホを奪う。
身ぐるみを剥がして精神や経済面にもダメージを与える。
やるんだったら徹底的にやる。
「ありがとうございます」
たこ焼きを受け取って商店街を歩く。
今日はヒーロー活動は休み。サングラスもマントも今日はない。Tシャツに短パンのラフな格好だ。
特に目的はないがしいて言えば映画のレンタルをしたい。
昔観た”エンジェルトランペット”の二作目が最近、DVDになったのだ。
観たかったけどひきこもりだから映画館には行けなかった。
レンタル店へ向かう。
たこ焼きをほおばる。
少し熱くてむせ混む。
でもおいしい。
そんな時――。
「あれ? え? 雨宮さんじゃないの」
すれ違いざまに見知った顔が話しかけてきた。
すらりと伸びた手足。
整った顔立ち。
自信溢れる表情。
「あ……、う……」
芥川結愛。
私を虐めてきた中心人物だ。
「あれー? 雨宮さんどうしたのー? 久しぶりだね-」
「あ……、あぁ、うん」
「一人ー? 何してるのー?」
「え……、いや、別に」
「私たちはね、みんなで映画観てきた帰りなんだけど-」
芥川の周りにはよく知っている顔が数人。平沼綾花もいる。みんな元同級生だ。
「知ってるー? ほら、今テレビで宣伝してるブレイブエレファントっていう映画なんだけど」
ジェリー・ブラッカイマー監督の最新作。”アンチアメコミヒーロー”と題して、非力で何の力もない主人公が友達を守るためにスーパーマンのコスプレをして戦ったところを、通行人にスマホで撮影されネットに
動画を上げられてしまう。すると、
「現代のスーパーヒーローだ!!」
と動画が一千万アクセスを越える人気になり正体を探そうとする勢力に追われ、巨大な陰謀にも巻き込まれていく……
みたいなあらすじの映画。
ネットの評価は結構高かった気がする。
「知――」
「まあ、どっちでもいいか。雨宮さんひきこもりだしどうせ一緒に映画を見に行く友達もいないんだろうし」
――キャハハハハッハハハハハ。
みんなに笑われた。
心がドキンとする。
「ぼっちだもんね。雨宮さん。あはは」
「そうそう。それにコミュ症じゃん。すげーキモいもんね。あうあう言っててさ-、学校来なくなってほんとよかったよ」
平沼綾花が言う。
私は何も言いかえせない。
「まあでもよかったんじゃないの? ひきこもりになってさ。元々、雨宮さんには学校なんか向いてなかったんだよ。だって、気持ち悪いもん。雨宮さん」
―――アハハハハハハハハ。
みんなが笑う。
どうしてそんなに笑うの?
私そんなにおかしい?
「何かさぁ……、相変わらずダサイよね雨宮さん。その格好とかメガネとかさぁ」
「あ……、私……、」
「え? 何? 何だって?」
「え……、だから私」
「あぁもう! 相変わらずウザいな。キモいんだよ。キモイの。雨宮さんはキモいんだから話すなよ」
「そうだ! 話すな!」
「そうそう黙れ! 黙れ!」
みんなに言われた。
言葉が出なくなった。
「あ……、う……」
「私はね、雨宮さんのためを思って言ってるんだよ? 雨宮さんキモいんだから、二度と喋ったらだめだよ。だってキモイから」
――クスクスクスクスクス……
何でそんなこと言われるの?
何でみんなそんな目で見るの?
嫌だよ。
嫌だ。
やめて。
やめてよ。
「もう二度と喋ったらダメだよ? わかった?」
「あ……、あぐ……」
「え? 何だって? 何? まともに話せないの?」
「「きもーい」」
「あ、あう、あ……」
「ほんとキモいな。雨宮さんは。よかった。雨宮さんが学校に来なくなって」
「ほんとほんと。気持ち悪い人と一緒に学校生活とかしたくないもんね。病気移されちゃうしー」
「キモくなる病気ねー」
「そーそー。喋れなくなくなってオドオドする病気。しかも頭もおかしくなるっていう」
――アハハハハハハハハハハ。
違う。
私はそんな病気なんかない。
ただ人見知りなだけで。
上手く話せないだけで。
「何か誰かが見たらしいよ。雨宮さんがさ、傘持って河川敷で何か叫んでるの」
「あー、まだそんなことやってるんだ? 相変わらずキモイっていうか、頭おかしいわ」
「恵里菜も襲われたっていうあの事件さー、どうせなら雨宮さんを襲ってくれたらよかったのにね-」
「学校テロ事件ね! マジほんと! こんなやつ死んだっていいんだからさ」
小さい頃から雨の日に傘で遊ぶのが好きだった。
びしょ濡れになって草や木を切るのが楽しかった。
でも、大きくなるとみんなからしたらそれが変なことなんだってわかった。
だから夜中とか明け方とか人がいない時間帯にやるようにした。
場所も選んだ。街中じゃなく人気のない河川敷の奥とかにした。
でも、私がそんなことをしているのをみんなは知っていた。
頭おかしい奴扱いされて虐めの理由になっていたのも知っていた。
だけどやめられなかった。
今もやめられない。
そのせいでこんな人生になってしまったとも思う。少なくとも影響がないとは言えない。
でも私だって、好きでこうなったわけじゃない。
言いたい。
そう言いたいんだ。
「あ、……わ、あわ、あ」
「あーもう、ウザイ。気持ち悪いんだよ。しゃべんなよ。社会不適合者が」
「もう二度と学校来こないでね。ていうか、外に出ないでね。同じ空気吸うと感染しちゃうから。キモくなるウイルスに」
―――アハハハハハハハハ。
「ていうか死ね」
「あはは。そうそう死ね」
「消えろ」
「いなくなれ」
「誰からも必要とされないんだから早く消えてね」
「誰も悲しまない」
色んな言葉を言われた。
私の頭は真っ白になっていた。
言葉が途切れ途切れに聞こえた。
部分的に記憶がなくなった。何か遠くに行ってしまったような感覚。
時々、声が聞こえてくるけれど、それは画面越しに観ているテレビ番組のような感じがして、他人事だった。
PTSD。
解離だ。
トラウマを回避するために心を解離させて、どこか遠くへ逃げる。
でも私がしたかったのは逃げることじゃない。
戦いたかった。
戦って倒したかった。
悪の親玉たるこいつらを。
「早く死んでね」
――アハハハハハハハハハハハ。
そう言って芥川たちはどこかへ歩いていった。
「ねえ聞いたー? 学校、休校になるんだってー」
「へー? まあ、あの惨状じゃあ、ねー」
立ち話が漏れ聞こえる。
だけど頭には入らない。
私は何も出来ない。
その場に立ちつくしていた。
温かかったたこ焼きが地面に落ちた。
悲しむ気力も沸かなかった。