小悪魔王子に見つかりました
「じゃあ、そのあとは、寧衣くんのご両親と一緒にご飯食べたってこと?」
「うん」
お昼休み。
いつもは教室でご飯を食べているけれど、今日は、
『寧衣くんの彼女できました発言』によって落ち着いて食べられないだろうって言う羽芽ちゃんたちの配慮から、
中庭のテーブルベンチで食事をしながら、話題は、私と寧衣くんのことで。
みんなに、酒井くんのことから色々と話して今に至る。
「その後に、もっとこう甘々な展開とかさ、」
身を乗り出して聞いてくる和子ちゃん。
「ずっと、ドキドキしてたよ……」
「いやそういうことじゃなくて!いやドキドキするのはそうなんだけど!もっとこうほら、あるじゃん色々〜!!キス、とか!」
「っ?!……えっと、な、ないないっ、ないっ、うん、ご飯食べたあとは、すぐに寧衣くんにうちまで送ってもらったかな」