小悪魔王子に見つかりました
その頃から、寧衣とは色々話すようになっていった。
朱耶くんが私たちの4つ年上の高校生であること。
好きな食べ物は明太子パスタで苦手な食べ物はセロリ。
通信制の高校に通っているから、平日の日中にもバイトに入っているんだってこと。
『苗字呼びだと、兄ちゃんと同じになるから』
って言われてから、寧衣のことも下の名前で呼ぶようになって。
寧衣には、
早く告白すれば、とか、連絡先あげようか、とか、
朱耶くんと会って遊ぶ日(いわばデートというやつだが)を計画しようかとか、色々提案してもらったけれど、
私は、ムリムリムリの一点張りで。
全然、先に進めなくて。
だって無理じゃん。
歳の差だってあるし。
店員さんとただの客。
どうしたって交われないと思った。
私は中学生でガキだし。
好きだと告白したところで相手にされるわけがないって悲観的になって。