小悪魔王子に見つかりました
寧衣くんの指先が触れて
「あのふたりどういう関係なのかな?」
「まさか付き合ってるとか?」
「いやいやないでしょ!全然想像できないって!」
助けてください、寧衣くん。
昨日のことで教室は大変な騒ぎになっています。
普段から小さく丸まるように自分の机に座っているけど。
今日はさらに小さく小さく丸くなる。
朝、学校に着くと、クラスメイトの視線は私に大注目で。
肝心な寧衣くんがまだ学校に来ていない。
この空気のままこれから学校で過ごすなんて無茶だよ。
どうしよう……。
頭の中でグルグルと考えていると、
廊下からガヤガヤと数人の話し声と足音が聞こえてきた。
この音は、寧衣くんたちが登校してきたという合図だ。
「寧衣くんたち来たよっ!」
クラスメイトのそんな声がどこから聞こえたのと同時に、教室のドアが開けられた。
───ガラッ