ハツカフィルム
まあ今からでも間に合うだろうと、皐月に電話を掛けようとした時、一通のメッセージが届いている事に気が付いた。

皐月からだった。

「お母さんが倒れた。」

あまりに完結で衝撃的な一言に、僕は少し硬直してしまった。
急いで皐月に電話を掛ける。

皐月のお母さんは小さい頃から僕に優しくしてくれて、良く三人で遊びに行くほど親しかった。
僕にとっても大切な存在だ。

自転車を飛ばして皐月が教えてくれた病院へと急いだ。

病院に着くと、そこには必死に涙を堪える皐月の姿があった。
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