イジワル御曹司は偽のフィアンセ様❤︎
「知らないって言ったら専務は怒ってしまうでしょか」
田辺さんはしばらく考え「もしかしたら会えばわかるかもしれないから余計なことは言わない方がいいかも」
「そうですか」
でも私が秘書になったところで解決するとは思えない。
考えれば考えるほど気が重い。
「そんな暗い顔をしないで。とりあえず仕事になれるまで私と汐田課長で全面バックアップするから」
「え? でも田辺さんは社長秘書じゃ……」
「一応これも社長命令なのよ」
田辺さんはクスッと笑うと話を続けた。
「ここだけの話。秘書二人が根を上げたことを社長も随分気にしているの。あなたにはプレッシャーかもしれないけど私たちはあなたを最後の砦だとおもっているから」
いや、今の一言で相当なプレッシャーだ。
「鴨居さん。大丈夫よ、汐田課長がいつもついているし。真面目なあなたならきっと立派な秘書になれるわ」
今はどんなフォローも素直に受け取れない。
肩に大きな重りが乗っかったような気分で肩を落とす私に苦笑いをしながら田辺さんが立ち上がった。
気持ちは切り替えられないが続いて私も立ち上がる。
「鴨居さんは今まで制服だったけど秘書は制服がないの。急な人事で何を着たらいいかわからないと思って……」
田辺さんはホワイトボードの下においてある紙袋を私に差し出す。
「これ、私が着ていた物だけど使って」
紙袋は有名なブランドのショップバッグ。もちろんそこのブランドの服とは限らないけど田辺さんが今身につけている服も私が普段着ているプチプラものとは違う。
田辺さんはしばらく考え「もしかしたら会えばわかるかもしれないから余計なことは言わない方がいいかも」
「そうですか」
でも私が秘書になったところで解決するとは思えない。
考えれば考えるほど気が重い。
「そんな暗い顔をしないで。とりあえず仕事になれるまで私と汐田課長で全面バックアップするから」
「え? でも田辺さんは社長秘書じゃ……」
「一応これも社長命令なのよ」
田辺さんはクスッと笑うと話を続けた。
「ここだけの話。秘書二人が根を上げたことを社長も随分気にしているの。あなたにはプレッシャーかもしれないけど私たちはあなたを最後の砦だとおもっているから」
いや、今の一言で相当なプレッシャーだ。
「鴨居さん。大丈夫よ、汐田課長がいつもついているし。真面目なあなたならきっと立派な秘書になれるわ」
今はどんなフォローも素直に受け取れない。
肩に大きな重りが乗っかったような気分で肩を落とす私に苦笑いをしながら田辺さんが立ち上がった。
気持ちは切り替えられないが続いて私も立ち上がる。
「鴨居さんは今まで制服だったけど秘書は制服がないの。急な人事で何を着たらいいかわからないと思って……」
田辺さんはホワイトボードの下においてある紙袋を私に差し出す。
「これ、私が着ていた物だけど使って」
紙袋は有名なブランドのショップバッグ。もちろんそこのブランドの服とは限らないけど田辺さんが今身につけている服も私が普段着ているプチプラものとは違う。