イジワル御曹司は偽のフィアンセ様❤︎
でもそんなに呆れてしまうことなのだろうか? そもそも私を綺麗だっていう専務の方がおかしいと私は思う。
もちろん上司だからいいませんが……。
「君を狙っていた学生を俺は何人も知っている」
「え?」
ちょっと、え? それって初耳なんですけど。
「まあ〜、君の性格なら知らなかっただろうな。君は男子生徒の間で『クールビューティー』と呼ばれてたんだ」
「ク、クールビューティー?」
そんなの女優さんが使う言葉なんじゃないの?
「冗談はよしてください。褒めたって何もでやしません」
「あのな〜。俺は、そのことで随分相談を受けてたんだよ」
何もかもが初耳で頭が追いつかない。
「あの、自慢じゃないですが、私は今まで彼氏がいたこともなければ、好きになった人もいません」
本当に自慢できる話じゃない。そもそも自分の容姿にコンプレックスをもっていたほどで信じられるわけがない。
「知ってるよ」
数年ぶりに再会した人に私のなにがわかるというの?
「あの——」
「人の話を最後までちゃんときけ」
先生に怒られている気分だ。「はい」と返事をすると専務は話を続けた。
「確かに君は真面目だ。だが、周りを寄せ付けないオーラがある。間違っちゃいけないが、それは真面目とは違う。君に好意を持っていた生徒たちは、そのオーラに打ち勝てず、告白する前に諦めた」
初めて知る事実に私は頭が真っ白になった。
たしかに私は真面目というかどこか冷めているところがある。
放課後に校内でカップルが楽しそうにしている姿を見て、羨ましいというよりは、こんなところでイチャつかないで欲しいという目でみていた。
だから神谷先生に対しても、人気があって生徒からチヤホヤされている姿を見るたびに、裏の顔があるに違いないなんて思って見ていたのも事実だ。
もちろん上司だからいいませんが……。
「君を狙っていた学生を俺は何人も知っている」
「え?」
ちょっと、え? それって初耳なんですけど。
「まあ〜、君の性格なら知らなかっただろうな。君は男子生徒の間で『クールビューティー』と呼ばれてたんだ」
「ク、クールビューティー?」
そんなの女優さんが使う言葉なんじゃないの?
「冗談はよしてください。褒めたって何もでやしません」
「あのな〜。俺は、そのことで随分相談を受けてたんだよ」
何もかもが初耳で頭が追いつかない。
「あの、自慢じゃないですが、私は今まで彼氏がいたこともなければ、好きになった人もいません」
本当に自慢できる話じゃない。そもそも自分の容姿にコンプレックスをもっていたほどで信じられるわけがない。
「知ってるよ」
数年ぶりに再会した人に私のなにがわかるというの?
「あの——」
「人の話を最後までちゃんときけ」
先生に怒られている気分だ。「はい」と返事をすると専務は話を続けた。
「確かに君は真面目だ。だが、周りを寄せ付けないオーラがある。間違っちゃいけないが、それは真面目とは違う。君に好意を持っていた生徒たちは、そのオーラに打ち勝てず、告白する前に諦めた」
初めて知る事実に私は頭が真っ白になった。
たしかに私は真面目というかどこか冷めているところがある。
放課後に校内でカップルが楽しそうにしている姿を見て、羨ましいというよりは、こんなところでイチャつかないで欲しいという目でみていた。
だから神谷先生に対しても、人気があって生徒からチヤホヤされている姿を見るたびに、裏の顔があるに違いないなんて思って見ていたのも事実だ。