イジワル御曹司は偽のフィアンセ様❤︎
「経理部からきた鴨居と申します。秘書の仕事は初めてで皆さんにご迷惑をおかけしてしまいますがどうぞよろしくお願いいたします」
深く頭を下げると拍手が起こった。
秘書とは全く関係ない部署から来たというのにまさかこんなに歓迎されるとは思いもせず、逆に困惑してしまう。
「鴨居さんには神谷専務を担当してもらうが、秘書経験がないからしばらくの間汐田課長についてもらいます。汐田君頼むな」
「はい」
声のする方に目を向けると、そこには長身ですらっとした男性が立っていた。
歳は三十歳前半だろうか。
韓国のイケメン俳優のようなさっぱりした顔のイケメンだ。
経理にあんなイケメンはいなかった……というかこの会社にイケメンがいることすらしらなかった。
でも私にとっては単なる教育係だ。
挨拶が終わると肩をポンと叩かれた。振り向くととても綺麗な女性が私に笑顔をむけていた。
「鴨居さんですよね」
落ち着いた声で、立っている姿も話す時の角度も完璧で、作法も何もできない私はこの時点で彼女の持つオーラにたじろいでしまう。
「はい」
返事をするもカチコチに固まっている私の返事はまるで兵隊さんのような挨拶だ。
「そんなかたくならないで。私は社長秘書の田辺と申します」
「鴨居です。よろしくお願いします」
社長秘書と聞いて納得してしまった。
深く頭を下げると拍手が起こった。
秘書とは全く関係ない部署から来たというのにまさかこんなに歓迎されるとは思いもせず、逆に困惑してしまう。
「鴨居さんには神谷専務を担当してもらうが、秘書経験がないからしばらくの間汐田課長についてもらいます。汐田君頼むな」
「はい」
声のする方に目を向けると、そこには長身ですらっとした男性が立っていた。
歳は三十歳前半だろうか。
韓国のイケメン俳優のようなさっぱりした顔のイケメンだ。
経理にあんなイケメンはいなかった……というかこの会社にイケメンがいることすらしらなかった。
でも私にとっては単なる教育係だ。
挨拶が終わると肩をポンと叩かれた。振り向くととても綺麗な女性が私に笑顔をむけていた。
「鴨居さんですよね」
落ち着いた声で、立っている姿も話す時の角度も完璧で、作法も何もできない私はこの時点で彼女の持つオーラにたじろいでしまう。
「はい」
返事をするもカチコチに固まっている私の返事はまるで兵隊さんのような挨拶だ。
「そんなかたくならないで。私は社長秘書の田辺と申します」
「鴨居です。よろしくお願いします」
社長秘書と聞いて納得してしまった。