契約夫婦の蜜夜事情~エリート社長はかりそめ妻を独占したくて堪らない~
田所は孝也と晴香を見比べてにっこりとした。
「もちろんすぐに幼なじみだって知ったから安心したんだけど。それにしても君がこんな風にぷんぷん怒れるなんて、副社長は北見さんにとって本当の自分を出せる相手なんだね。いい結婚をしたね。おめでとう」
「店長…」
晴香は呟いて涙ぐんだ。ただ真面目に、あたりまえに仕事をしていただけなのに、そんなにも思ってくれていたなんて。
気がつけば田所の隣で梨乃も目を潤ませている。そして孝也の方をジッと見て、彼に向かって口を開いた。
「副社長、晴香はちょっと怖がりだけどとってもいい子です。もちろんそれは副社長もご存知だと思いますけど、私にとってはかけがえのない友人です。その晴香がいい人と結婚できてほんとうによかったです。晴香をよろしくお願いします」
孝也が力強く頷いた。
「もちろんです。西沢さんも、これからもいい相談相手になってやって下さい」
晴香は胸が熱くなって涙が溢れるのを止められなかった。温かい人たちに囲まれて、自分は本当に幸せ者だと思う。
ほんの少し前までは、真面目でつまらない人間は恋をする資格はないなんて自分を卑下していたというのに。
「店長、梨乃、皆さんありがとうございます」
晴香がそう言って頭を下げると、自然と拍手が起る。テーブルの下で孝也が晴香の手をぎゅっと握った。
「もちろんすぐに幼なじみだって知ったから安心したんだけど。それにしても君がこんな風にぷんぷん怒れるなんて、副社長は北見さんにとって本当の自分を出せる相手なんだね。いい結婚をしたね。おめでとう」
「店長…」
晴香は呟いて涙ぐんだ。ただ真面目に、あたりまえに仕事をしていただけなのに、そんなにも思ってくれていたなんて。
気がつけば田所の隣で梨乃も目を潤ませている。そして孝也の方をジッと見て、彼に向かって口を開いた。
「副社長、晴香はちょっと怖がりだけどとってもいい子です。もちろんそれは副社長もご存知だと思いますけど、私にとってはかけがえのない友人です。その晴香がいい人と結婚できてほんとうによかったです。晴香をよろしくお願いします」
孝也が力強く頷いた。
「もちろんです。西沢さんも、これからもいい相談相手になってやって下さい」
晴香は胸が熱くなって涙が溢れるのを止められなかった。温かい人たちに囲まれて、自分は本当に幸せ者だと思う。
ほんの少し前までは、真面目でつまらない人間は恋をする資格はないなんて自分を卑下していたというのに。
「店長、梨乃、皆さんありがとうございます」
晴香がそう言って頭を下げると、自然と拍手が起る。テーブルの下で孝也が晴香の手をぎゅっと握った。