雨のち木漏れ日、時々キャンディ
こんなカオスな出会い方をしたものの、私が彼に心を開くようになるまで3か月ほどの月日を要した。
心を開く前、私は彼に、
「見ず知らずの他人に急に自分のこと話せなんて言われても無理。」
そう言い放って、彼を突き放した。
それでも彼は、木漏れ日のように柔らかく微笑むのだ。
「いいよ。それで構わない。」
そうやって受け入れてくれるのだ。
時々、キャンディを私にくれて、話したくないと言う私を急かすことなく、ただ世間話をする日々。
いつの間にか心を開くことができるようになって、それからは、お互いを
「陽平」
「雪花」
と、呼び捨てで呼ぶくらいに仲良くなっていた。
仲良くなって初めて、私は陽平に自分のことを話し始めたのだ。