雨のち木漏れ日、時々キャンディ




でも、2人はそれに屈しなかった。




「俺は幼稚園の頃からの幼馴染みだ。」




「私は中学が一緒。ていうか、湯田には全部関係ないでしょ。」




心強い。



さすが私の事情をよく知っている2人なだけある。



湯田くんがまだ何か言いたそうにしているところで、担任の先生が教室に入ってきて、クラスの全員が黙った。




「ホームルーム始めるぞー。」




教室に緩い声が響く。



先生、ナイスタイミング。



うちの担任の先生のホームルームはわりと短い方だと思う。



無駄にホームルームが長い先生とかいるけど、この先生はそうじゃない。



そういうところは好感度の高い先生だ。



軽く事務連絡をされて、ホームルームはすぐに終わった。



私はホームルームが終わるとすぐに、鞄を手に取って、立ち上がった。




「雪花ちゃん、デートは?」




「しつこい。」




湯田くんを一言で一蹴して、私は教室を出た。



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