雨のち木漏れ日、時々キャンディ
「芽瑠は?自分のヘアアレンジはどんな感じにするの?」
私がそう尋ねたとき、ちょうど私のヘアアレンジは終了したようだった。
「私はボブだからね~。特にするつもりないけどね。」
なんとなくそう言う気がしてた。
「じゃあ、私が芽瑠のヘアアレンジやる。」
私は芽瑠の左隣に場所を移動して、芽瑠の色素の薄い綺麗な髪を触り始めた。
左耳に髪をかけながら、その左サイドの髪を編み込んで、耳のあたりで留め、髪飾りをつけてあげた。
これだけでも十分涼しげな雰囲気になる。
芽瑠は髪をまとめるのを嫌がる傾向があるので、このくらいのヘアアレンジがちょうどいい。
「これでどう?」
「雰囲気変わるね~。いい感じ。」
可愛らしい笑顔を浮かべる芽瑠。
私たちのヘアアレンジが完成したちょうどその頃、
「芽瑠~、雪花ちゃん~、入るよ~。」
芽瑠のお母さんが、この部屋にやって来た。
「着付け、始めよっか。」
そう、嬉々として言いながら。