ふたつの羽根

苦痛の道


寝つけなかったせいか、身体が痛む。

カーテンの隙間からチラチラと眩しい日差しが差し込む。 


その眩しさが寝不足のあたしの目には染みてくる。





学校につくなり、新学期の教室はいつもより騒めきを増し周りの人達はやけに肌が焼けていた。


体育館でのどうでもいいような会話を聞くだけで、よりいっそう眠さが増してくる。 

教室に戻り、すぐさま自分の机に顔を伏せて眠りに入ろうとする時だった…



「里奈…ッ」


有亜のドでかい声で一気に眠さが吹っ飛び、顔をあげると有亜は勢いよく駆け付けて来て「大変!」と叫んだ。 


「大変?」


えっ、何が?


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