you
翌日、学校に行った俺は、つい彼女のことを探してしまった。
「おっす!
お早う隼人!」
「あ、おう……ああ!!」
杉田に声をかけられた時、ちょうど俺は彼女の姿を見つけたところで、思わず声をあげてしまった。
「ど…どうしたんだよ。
大声上げて。」
ビックリした顔で杉田が俺を見ている。
「え?いや…何でもない。」
そう言いながらも、目で彼女を追っていた。
その目線をたどった杉田がちょっとにやけながら言ってきた。
「おいおい、転校してきて早々、もう好きな女ができたのかよ…!
まったくよ~。」
「い、いや、違うよ!
そんなんじゃね~よっ!」
俺は慌てて否定した。
違うんだ…。
本当に、好きとか、そういうのじゃないと思うんだけど…。ただ…ただ気になるんだ。