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第2章 秘密
この日を境に、俺は森下さんと頻繁に言葉を交わすようになっていった。
廊下で会えば話をし、学食で会えば、一緒に昼食をとる。
そうして、1ヶ月が過ぎようとしていたが、俺には気になることがあった。
学食で昼飯を一緒に食べていたある日、俺は思いきって尋ねてみた。
「森下さん。
もう7月なのに、その長袖、暑くない?」
彼女は、いつも袖口をぴったりと閉じたブラウスを着ていて、どんなに暑い日でも、その袖口を上げることを絶対にしなかった。
他の生徒はとっくに半袖なのに…。
俺には、それがとても疑問だった。
その質問に、森下さんは明らかな動揺の表情を浮かべた。