俺様社長と溺愛婚前同居!?
「……っ、ん」
ちゅ、とリップ音をたてて、何度も唇を重ねる。
甘くて柔らかな結花の唇は、気持ちいい。もっとしたいと欲が溢れて止められなくなる。
「け、んと……さ、ん?」
「ん?」
「そ、んな……いっぱい、……んっ、だめ」
そんなに可愛い抵抗では止まれない。何度もキスをしている間に、結花は本格的に目を覚ましたようだ。
「もう、賢人さん……っ! 起きたから、もうストップ!」
肩を何度も叩かれ、これ以上するなと制止されて、やっと止めることができた。
このままいけるところまでいってしまおうかと思うくらいだったが。
「朝からびっくりするでしょ。もう……」
「何度起こしてもおきないから、白雪姫になったのかなと思って」
半分冗談、半分本気でそんなことを言ってみると、結花は茹でタコのように頬を赤くする。その初心な反応が嬉しくて、朝から機嫌がよくなる。
「おはよう、結花」
「おは、よう……。起こすときは、普通に起こしてね」
「普通に起きたら、こんなことしないよ」
まあ、確かに。と俺の話に納得してしまうところがたまらなく可愛い。
体を起こしたものの、まだ少しだけ覚醒しきっていない結花のほうに手を広げて、「ん」と促す。
「どうしたの?」
「どうしたの、じゃないだろ。朝の挨拶」
同棲を始めた翌日から、朝の挨拶は抱擁と決めたはずだ。もう忘れたのか。