俺様社長と溺愛婚前同居!?
いなくなった花嫁
約束の日曜日。
同じベッドで目覚め、朝食を一緒にとったのに、お互いの部屋に戻ってデートの支度をする。
結花の希望で、今日のデートは外で待ち合わせることになった。
――今まで普通のデートをしたことがなかったから、待ち合わせしたい。
そう言う結花が可愛くて、愛おしくて、頼まれると胸をぐっと掴まれたみたいになる。
結花が望むことは、全部してあげたい。
彼女の初めてを全て叶えてあげたい。
どんな些細なことでも取りこぼさないように、全部俺のものにしたい。
出会った頃では考えられないほど、結花に夢中になっていっている。今では、彼女がいなくなったらと考えると怖くなるくらいだ。
扉を開けて、廊下を歩く音がする。
きっと準備が終わった結花が、玄関に向かっている音だ。
玄関の扉を閉める音が聞こえる。施錠した音まで確認をしたら、しばらくしてから部屋を出た。
「よし、行くか」
今日のデートプランは、こうだ。
まずは、ショッピングに連れ出そうと思う。
俺には直接言って来ないが、カジュアルな服しか持っていないと思い悩んでいるようだし、新しい服をプレゼントしようと考えている。
いつも通りのカジュアルなスタイルももちろん好きだが、女性らしい服を着たところを想像するときっと似合うだろうと胸は弾む。
それからヘアメイクをしてもらって、いつもと違う雰囲気を味わってもらえば、自信のなさそうなところがなくなるだろう。