俺様社長と溺愛婚前同居!?

 夢みたいな言葉。

 賢人さんが、本当に私のことを好きになってくれた……?

 叶うことのない恋だと思っていたのに、好きになった人に好きだと言ってもらえる日が来るなんて。


「俺はなかなか人を好きにならない。もう恋愛などしたくないと思っていた。だけど結花に出会って変わったんだ」


 そう力強く伝えられ、私の瞳から涙がはらはらと零れ落ちていく。

 賢人さんは、その涙をそっと指で拭って極上の甘い眼差しで私を見つめる。


「契約上の結婚だなんて言い出して混乱させてしまったよな。俺はずっと結花のことが好きだったけど、いきなりだと驚かせてしまうと思って隠していた」


 私に心を開いたときから、ずっと熱い想いを秘めていたのだと告げられる。

 花蓮の会社を助ける引き換えに料理人になってほしいというのは、ただの口実。私のことを誰にも渡したくないという独占欲だった。


「悪い男でごめん。どんな手を使ってでも、結花が欲しかった」

「賢人さん……」


 優しく頬を撫でながら、私のことを好きだと囁く賢人さんに恍惚としてしまう。
 これが夢ならいつまでも醒めないでほしい。
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