俺様社長と溺愛婚前同居!?
「好きだよ、結花。ずっと俺の傍にいて」
その言葉を聞いて、私の耳が、心が、溶けてしまいそうになる。
枯れない涙はずっと流れ続け、彼の指先を濡らし続ける。
もう嘘をつかなくてもいいんだよね?
本当の気持ちを打ち明けてもいいんだよね……?
滲む視界に愛おしい人がこっちを見ていて、私の言葉をゆっくりと待ってくれている。意気地なしの私に負担をかけないようにと急かさずに。
だから、私も勇気を出そう。
「私……も。賢人さんが好き。好きになっちゃだめだって思っていたのに、止められなかった」
ごめんね、と言いかけたところで、強く熱く抱き締められる。
しっかりと抱き締められて、このぬくもりに安心する。
「よかった。好きになってくれて」
「それは、こっちの台詞だよ。賢人さんが私のことを好きになるなんて、絶対にないと思ってた」
「結花が好きになってくれる前から、俺はずっとベタ惚れなんだよ」
ご飯を食べてくれなくて試行錯誤している姿や、お弁当を作ってくれる姿に胸を打たれたのだと言われて恥ずかしくなる。
「一生懸命な結花のことを毎日見ている間に、どんどん好きになっていってた」
「ほんと? そんなの全然気がつかなかった! ご飯だって全然食べてくれなかったし……」
「結花が見ていないところで、全部完食していたんだ」