俺様社長と溺愛婚前同居!?
両想いになってすぐに、私たちは入籍を済ませた。
挙式まで待てないという賢人さんの意向で。
「結花ちゃん、可愛い~」
「今からでも遅くない。俺にしない?」
「僕、バツイチでも気にしないよ。結花さん、結婚しよう」
シンクフロンティアの社員さんたちに囲まれて、口々にそんなことを言うから笑いが止まらない。きっと皆冗談なんだろうけど、そんなことを言われるたびに隣にいる賢人さんは過剰に反応してムキになる 。
「結花は俺のものだからな。悪いがお前たちにはやらない」
嫉妬しているところを包み隠さず、私のことを抱き寄せて見せつけるように頬に口づけた。
白のタキシードを着た賢人さんは、いつもより華やかで格好よさに磨きがかかっている。
「わー、見せつけてくるー」
「社長、アツアツですね」
私たちが結婚すると最初に報告したときは、皆嘘なんじゃないかと思われていたけど、見事なほどの賢人さんのキャラ変により、本当なのだと信じてもらえた。
賢人さんは女嫌いから、奥さん溺愛キャラに変貌を遂げ、今では私のことを世界一大事だと堂々と宣言するまでになった。
「俺らの分まで結花ちゃんを幸せにしてくださいね」
「お前らに言われなくても、そのつもりだよ」