俺様社長と溺愛婚前同居!?

 見つめられると、緊張して変な汗が出てくる……!

 手が震えて、なかなか前に進めずにいると、彼の手が私の手首を掴んだ。


「あっ」


 大きな手に包まれて、私の手は彼に囚われる。鴻上さんの男らしい筋張った手に目を奪われているうちに、ぱくっとハンバーグを食べられた。


 食べてくれた……!


 それが嬉しくて、思わず笑みが零れる。


 そして食べている姿も麗しい……!


 男前は何をしていても格好いいんだなと見とれてしまう。


「どう……ですか?」


 飲み込むまでを見届けて、思わず聞いてしまった。
 けれど、何も言ってくれない。ただじっと私の顔を見てくる。


「あの……」


 ああ、その表情じゃ分からないよ。

 まずかった? 私の料理にがっかりした?


 何も言われないから、不安が心の中に渦巻いていく。
 すると、彼は口角をにっと上げて、意味深な笑みを浮かべた。


 それって……どういう反応?


 反応に戸惑っていると、急に彼の腕がこちらに伸びてきた。
 私はお弁当を持ったまま、彼の体に引き寄せられる。


「え……っと。あの……?」


 一体何をされるのだろう、と思っているうちに、彼の顔が近づいてきた。


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