俺様社長と溺愛婚前同居!?
鴻上さんが笑ってる……!
無表情のときは、格好よすぎて近寄りがたい雰囲気だったけど、笑っていると目が細くなって可愛い。こんな鴻上さん、初めて見た……。
距離が縮まったみたいで嬉しくて、私も釣られて笑う。
「お前のこと、気に入った」
そんなふうに言ってもらえる日が来るなんて……!
シンクフロンティアに通うようになって、もうすぐ二ヵ月。鴻上さんに認めてもらえるようにと毎日頑張ってきた。
その努力が実って、やっと受け入れてもらえたんだ。嬉しい。
ってことは、本契約をしてもらえるってことかな。そうなったら、花蓮に安心して休んでもらえるし、隆さんにも「よくやったな」と褒めてもらえる。
ほっと胸を撫でおろしていると、彼の話がまだ続いていた。
「さっき、ケータリングサービスHANAは、経営難に陥っていると言ったよな?」
「あ……はい。そうですね」
主力である花蓮が休んでいる今、サポート役だった隆さんと私だけで経営している状態だと言った。シンクフロンティアの専属契約を心から望んでいるとも。
「じゃあ、いい話がある」
「え……っ」