俺様社長と溺愛婚前同居!?
始まった婚前同居生活
――土曜日。
約束通り、彼の家に荷物を運ぶことになった。
彼が手配してくれた引っ越し業者が荷造りを済ませ、私は身一つで鴻上さんの住むマンションに向かうことになった。
今日から私が住むのは、都内の超高級タワーマンション。
広々としたエントランスホールには、専用のコンシェルジュがいて、まるでホテルのよう。
まずはエントランスに入るために暗証番号を入れる。それからコンシェルジュカウンターへ行き、名を名乗り中へ案内してもらう。
「あの……っ、鴻上賢人さんの、えーっと、婚約、者……? の、高梨結花と申します」
「お伺いしております。お部屋までご案内いたしますね」
CAのような制服を着た美しい女性に案内されて、奥へと歩き出す。
エレベーターに乗ると、他の住人と顔を合わせることがないように自宅へ直通になっていた。
「わあ……すごい」
共有エレベーターじゃないところに驚きながら、自分が乗るべきエレベーターをしっかりと覚える。
「鴻上さまは、最上階フロアにお住まいです。このエレベーターへ乗っていただくと、お部屋の前に到着するようになっております」
最上階……!
こういう高層マンションって、上にいけばいくほど高いと聞いたことがある。改めて賢人さん
は凄い人なのだと思う。