好きになってくれない人へ。
「嬉しい?」
「まあね……」
これで少しは認めてもらえる気がする。
「そうだ、今までのお礼を兼ねてご飯にでも行く?」
「えっ! いいの!?」
「アンタには散々お世話になってるしね」
春輝は目をキラキラさせて喜んだ。
何だか春輝が大きな犬に見えてきた。
「何食べたい?」
「焼肉!」
春輝に食べたいものを聞くとすぐに返事がかえってきて、私達は今日の放課後に焼肉屋に行く事を約束した。
帰りのホームルームが終わり、荷物をまとめていると、蓮と茉心が声をかけてきた。
「な、俺達これから買い物に行くんだけどお前も行かない?」
「私、久しぶりに桜来と買い物したいな!」
「あー、ごめん。私これから春輝と用事があって」