好きになってくれない人へ。
茉心もその事は理解しているので、私に手伝ってと1度も言ってこない。


「ほら、いっぱいあるから食べな?」


チョコのパンケーキをペロリと平らげた茉心に、今度はイチゴを使ったパンケーキを渡した。


「うぅぅっ、美味しいっ」
「それは良かった……」


愚痴もこぼしきった茉心は今度、食べるのに夢中で、その様子を見ながら私はカメラをいじり出した。


「……写真部って、展示会するんだよね」
「あぁ、急遽ね」


パンケーキを全て食べ終えた茉心は、私のカメラを覗いてきた。


「進んでる?」


茉心の質問に私は言葉を詰まらせた。


「いや、まったく……」


春輝と何度か話し合った結果、展示会のテーマは個人で決める事になり、放課後の展示会の準備は私と春輝で別々の作業をしている。
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