好きになってくれない人へ。
春輝はどうやら、クラスの女の子達から無理やりキャストに選ばれたらしく、断りきれなかった春輝は嫌々ながらも了承してしまったらしい。
「でも、凄く似合ってるよ?」
「それ以上見ないでよ、恥ずかしい……」
「からかわれると思った?」
「当たり前でしょ。それに、好きな人の前でこんな格好とか今すぐにでも脱ぎたい気分」
「勿体ないからそのままでいてよ」
「はぁ!?」
カシャッ……。
「うん、やっぱりカッコイイよ」
撮れた写真の確認をすると、少し怪訝そうな春輝が映っていた。
「ちょ、その写真! 絶対に消してくださいよ?」
「イヤだよ」
撮れた写真を見つめていると、春輝からの視線を感じた。